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2009.5.21 デイヴィッドの変貌

 5月も下旬である。今の話題はもっぱら新型インフルエンザ。まさかこんな時期にこういう事態になるとは思わなかった。実際私自身も先週から体調が悪かったから、病院に行った。熱も38度以上あり、“新型インフルエンザ、愛知県第1号”になってしまう覚悟をしていた(笑)。もしその場合は何とか隔離を早めに終えてもらい、「ダービー」前までに出て来なければならない、、、、などと真剣に思っていた。ところが結果は胃腸風邪。熱は2日くらいで下がって、今は大丈夫である。まずは一安心。
 それにしても困ったインフルエンザ騒動である。今度は大阪でコンサートなどが中止になっているという。頼むから「オークス」「ダービー」の中止や延期だけはやめてほしいと願っている。あとは早めに今の新型インフルエンザが終焉し、今年冬の予防接種用のワクチンができることを希望している。毎年2回ずつ予防接種を受けてきた私である。いつもの香港型、ソ連型に新型を混ぜておいてくれれば結構。そう願いたいものである。

 さて競馬の方は相変わらず変なGⅠ、JpnⅠ続きで、今年の春も苦戦である。ただなぜかそんなレースに慣れてしまった気もする。皆さんもそうではないだろうか。近年、特に3連単発売後の大レースはこんなことばかり。レース前には「また何かバカなことをやってくるのではないか?」と疑うのは私ばかりではないだろう。もう今後は以前のような競馬には戻らないのかもしれない。それであれば残念なことである。タマモクロス、スーパークリーク、メジロマックイーンが勝った「天皇賞・春」をイングランディーレ、スズカマンボ、そしてマイネルキッツが勝つ。とても同じレースとは思えない。ひょっとして意図的に昔の物を壊していきたいということなのかもしれない。そんな気もする。それにしてもやり方があると思うのだが、最近の相手方の思惑は私には理解不能である。

 したがって当たらない。それでもその他のレース、たとえばGⅡ、GⅢや特別などは、まだ以前の枠順解読法で当てさせてもらえるレースがかなりある。それだけでもありがたいと思うしかないのだろうか。ともかく春のGⅠ、JpnⅠはあと4つ。「ダービー」を含めて、残りを頑張っていこう。それしかない。今年の「ダービー」も難しい。しかしその中でどうやって努力するかによって結果は決まる。「風花ゴールド」17号にも中間の見解を書いておいたが、そこから毎日の努力をしている私である。ちなみにその「風花ゴールド」17号(5月15日発売号)は残りわずかである。本当に完売しそうなので、まだの方で、ほしい方は早急に申し込んでほしい。「ダービー」に限らず、いいことをたくさん書いてあるつもりです。あとは「ダービー」で結果がでれば最高。そこまで最善を尽くしていこう。皆さんも私も。

 あとはサッカーの話を書いておこう。セリエAもあと2試合で今期終了。我がACミランは優勝を逃したが、4位以上は確定。あとは来期のチャンピオンズリーグのストレートインのための3位以内に入ればそれで良い。つまりほとんど終わったに等しい状況である。今期の総括として振り返ってみよう。まず優勝を狙うにしてはディフェンスの人数が足りなさすぎた。特にネスタのけがが大きかった。彼のけがは深刻で、おそらく復帰してももう前のようにはプレーするのはほとんど無理であろう。私としてはもう無理をせず、引退してもいいように思う。まだ辞める歳ではないが、世界一のディフェンダーとして身体をはり続けてきた彼の背中や膝は、もう戦えないほど傷つけられていることは間違いない。普通ならファンとして「もう一度勇姿を見たい。」という人が多いが、今の私は彼のファンとして「もうやめてもよいのでは。」と言ってあげたい。以前のラツィオ、そしてミラン、さらにはイタリア代表として、今まで本当によくやってくれたと思う。そしてその経歴以上に、世界一の守備力の凄さを見せてくれた。特に日本人が考える一流のディフェンダー像、つまり“頑強な身体で立ちはだかる。”というのとはまったく違う、“ポジショニングと危険察知能力、そしてスピードで守る。”ということを私に教えてくれた選手である。もう充分である。ネスタにはもう無理をしないでほしい。
 またカラーゼ、ボネイラも怪我でほとんど出てこなかった。他に中盤のガットゥーゾ、FWのボリエッロも怪我でシーズンを棒に振った。したがって引退間近のマルディーニ、ファバッリに頼った感じであり、優勝を争えなかったのも仕方ないと思う。そんな中で相変わらずFWインザーギは凄かった。35歳にもかかわらず毎試合得点を決めにくる能力と集中力、そして執着心の凄さ。立派であった。カカ、セードルフ、アンブロジーニも波はあったが、それぞれの力は示した。

 そして今期移籍してきた面々には多くの明暗があった。まずロナウジーニョ。彼については私が昨年9月の日記で予言したとおりになった。最初こそ活躍しているように錯覚させたが、すぐに馬脚をあらわし、今年になってからはベンチ要因。現在は後半の最後にちょっとだけ出てくる選手となり、ほとんど活躍せず。それどころか何度もチームの足を引っ張った。調整不足と言われるが、1年中の調整不足などない。つまりは能力不足と自己管理不足。私が言っていたとおり。バルセロナやスペインリーグの名選手などセリエでは通用しないのである。私が9月に書いたままではないか。やはりリバウド、ロナウド、オリベイラと同じ道を辿った。私の予想は今回も正しかった。あとは今ならまだほしいというチームがあるので、たとえばマンチェスターシティなどからオファーが来たらとっとと売ることである。それしかない。

 ただその他の移籍選手は頑張った。ザンブロッタ、センデロスは人材不足のDFの中でいてくれてよかったと何度も思った。そしてマシュー・フラミニはその豊富な運動量でガットゥーゾの穴を埋めてくれただけでなく、攻守に本当に貢献してくれたと思う。私が選ぶ今年のチームMVPは彼である。これからも頑張ってほしい。

 そしてもう一人忘れてならないのがデイヴィッド・ベッカムである。そうあのベッカム。私の大嫌いな彼が、1月から途中移籍で来ると聞いたときは呆れた。マンチェスターU、レアルマドリードで活躍していた彼が2年前、そのサッカー人生最後に選んだと思われたのはアメリカのロサンゼルス・ギャラクシーというチーム。知らない人のために言っておけば、アメリカのサッカーのレベルはヨーロッパとはとても比べられるものではない。例をあげればかつてジーコが最後のキャリアを日本で終えたようなもの。つまりデイヴィッドのサッカー人生はここで表舞台からは一度降りたのである。名目上は「アメリカサッカー発展のため。」と言っていたが、一説には「映画俳優転身、あるいは仲のよいハリウッドスター達と遊ぶため。」とも言われた。当たらずといえども遠からずであったろう、昨年までは。

 ところが彼は、所属チームはアメリカでも、まだまだイングランド代表でやりたがった。しかし現イングランド代表監督は厳格で知られるカペッロ。監督は彼に「ヨーロッパの一流チームでやっていない選手を代表には呼べない。」と言った。そしてそれでも何とかしたいならと、自分とつながりのあるイタリアで期限付きのレンタルでプレーすることを薦めた。そうしてデイヴィッドは1月から2月までのわずか2ヶ月の期限付きというあまりにも異例な条件(普通は最低でもリーグ終了までの6ヶ月)でミランにレンタル入団となった。

 しかし実際入団してみると、ACミランに彼の居場所などないのである。まわりは超一流選手ばかり。彼もまあ一流ではあるが、武器はクロスボールとフリーキックのみ。若さもスピードもない。クロスやフリーキックだけならピルロもいるし、攻撃力ならカカがいる。ボールキープや勝負強さならせードルフに勝てるはずもない。運動量はフラミニの半分も無理。そしてなによりイタリアでは守備力がないと使えない。ロナウジーニョが役立たずなのも一番の問題はそれである。彼がかつて所属したマンチェスターやレアルとイタリアのサッカーとは違うのである。デイヴィッドはロナウジーニョと共にベンチに座って毎回試合を見ることになると思われた。

 ところがデイヴィッドは見事に期待を良い意味で裏切ってくれた。なんと年齢以上の運動量とやる気を見せて試合に出てきたのである。苦手の守備でも、時には前線から時には最終ラインまで戻っての献身的な動きを見せたのだった。これにはサポーターも大喜び。あの映画スターのはずのベッカムが、土にまみれながらもなりふり構わず守備をする。それは驚きだった。スカパーの解説では現地からのレポートなどもあるので、いろいろな事情が報道されるが、デイヴィッドはACミランにきて、まわりの選手達のレベルの高さを実感し、それでも何とか試合に出ようと毎日必死に練習を繰り返したらしい。さらに他の超一流選手達の中にとけ込む努力をして、その結果だんだんと選手の輪に入っていったのだという。

 そして試合を重ねるたびにコンビネーションもよくなり、得意のクロスボールも往年の実力が戻ってきた。そうして彼は1、2月の多くの試合でチームに貢献した。しかし期限が来た。3月にはアメリカに戻らなければならない。ミランとしてもチームの役に立ち始めた彼をもっとおいておきたいのでギャラクシーと交渉に入った。しかしギャラクシーはその為には億単位の巨額の違約金を要求した。交渉は続いたが結局話はついて、デイヴィッドはそのままシーズン終了後までミランに残留することになった。この交渉についてはいろいろ憶測が飛び交ったが、どうやら本当はその違約金を払ったのはデイヴィッド自身らしい。こんなこともほとんどないことである。違約金はチームが払うもので、選手個人が払ったなんてことはあり得ない話である。もっとも彼は言うまでもなくCMなどで稼いだサッカー界一の億万長者。数億のお金など訳もない。しかしそれ以上に彼はミランでやりたかったのだろう。

 そうして彼は今もミランでプレーを続けている。そこには王子のように振る舞っていたマンチェの頃の面影はないし、映画スター気取りだったレアルの頃の印象もない。まるで少年が必死にサッカーをやっているような、楽しそうな表情があるのである。人相もかなり変わってきた気がする。かつてのような気取った感じも消えた。2年前の彼はアメリカのサッカーで最後に一稼ぎして辞めるつもりだったのだろう。あとはテレビにでも出ていればいいと思っていたかもしれない。しかし思いがけずミランに来たことによって、自分はサッカーが好きな、サッカー選手であったことを思い出した。またミランには自分が頑張ってクロスボールを上げれば、それを見事に相手ゴールにぶち込んでくれるインザーギやカカがいることで、楽しさは倍増したのだろう。私にはそうみえるのである。それにしても人は変わるもの、変われるものである。あのベッカムのこの変貌ぶり。かつて大嫌いだったベッカムは、今やチームメイトのデイヴィッドになった。今の私は彼が嫌いではない。7年前に札幌で見たときは大嫌いだったが今は違う。今度はミラノで見たいものである。

 今年のシーズンはチャンピオンズリーグがなくて(出場せず)残念なシーズンであった。もし今のデイヴィッドやフラミニを含めたチームで対戦したら、今年の決勝に残った2チームとも互角以上であったろう。それは残念だが、来シーズンに期待したい。最近デイヴィッドが言った「このチームでビッグイヤー(チャンピオンズリーグの優勝カップ)を勝ち取りたいんだ。」という夢を近いうちに是非かなえてほしいものである。風花良(No.98 了)

PS、前回までの日記に書いた、私の手作りの隔月刊誌「風花ゴールド」の見本進呈が、非常に好評です。非常に多くの方々に「思っていた以上に良い内容でした。」と言ってもらっています。したがって今後も見本進呈を続けます。以下前回と同様の文章を今回も入れておきます。尚、「風花ゴールド」第17号は先に書いたように完売間近です。ほしい方はできる限り早急にご注文ください。

【見本進呈について】
「風花ゴールド」を今までに買われてみえない人で、「どんなものか見てみたい。」という方に、見本を送っています。希望者は送料+手数料として80円切手を4枚同封の上、住所、氏名(フリガナ)、郵便番号、電話番号を明記した紙を同封して、封書にて下記の住所まで送ってください。(ご住所やお名前の書き忘れの方がまれにみえます。封筒の裏にもご住所、お名前を必ずお書きください。)見本誌として過去のものを1冊送ります。宛先は
〒488-0801 尾張旭郵便局私書箱6号 
            (有)テイオー企画 「風花ゴールド」見本係 
です。見本をもらったからといって、その後の定期購読をしつこくお願いしたりしませんのでご安心を(笑)。興味のある人は是非ご利用ください。そして良かったら、余裕のある時期だけでも買っていただければ幸いです。そうでなくても1冊ご覧いただければよいと思っています。その為の見本なのでこの機会にご利用ください。

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